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  • 執筆者の写真仲宗根 隼人

労災の精神障害認定基準

更新日:4月26日


労災の精神障害認定基準

 長時間労働を原因として疾病を発症した場合について、「脳・心臓疾患」と「精神障害」の認定基準が別に定められています。

 「脳・心臓疾患」の労災認定基準は、発症前1ヵ月に概ね100時間以上又は発症前2か月間ないし6ヵ月間にわたり1ヵ月あたり80時間を超える時間外労働があった場合、業務と発症との関連が強いと評価されます。


 「精神障害」の認定基準は、さらに具体的な場面ごとに、時間外労働の基準が設けられています。対象疾病の発症前おおむね6ヵ月の間に、業務による「強い心理的負荷」が認められ、さらに心理的負荷評価表において「強・中・弱」の段階があります。このうち、心理的負荷の総合評価を「強」と評価されるものとして、次の場面があります。

 

 ①特別な出来事があったこと 

  (a)心理的負荷が極度のものとして、生死に関わる、極度の苦痛を伴う、又は永久労

     働不能となる後遺障害を残す業務上の病気やケガ

  (b)業務に関連し、他人を死亡させ、又は生死に関わる重大なケガを負わせた

  (c)強姦や、本人の意思を抑圧して行われたわいせつ行為などのセクハラを受けた

  (d)その他これらに準ずる程度の心理的負荷が極度と認められるもの


 ②極度の長時間労働

   発症直前の1ヵ月間におおむね160時間を超えるような、又はこれに満たない期間

   にこれと同程度(3週間におおむね120時間以上)の時間外労働を行った

 

 ③心理的負荷がかかる出来事があったこと

  (a)仕事内容、量の変化を生じさせる出来事で、仕事量が著しく増加して時間外労働

    も大幅に増加(倍以上に増加し、1ヵ月あたりおおむね100時間以上となる)などの

    状況になり、その後の業務に多大な労力を費やした

  (b)上司等から身体的攻撃、精神的攻撃等のパワハラを受けた。


 精神障害を発症した労働者が、これらの基準に該当すると労災と認定される可能性が高くなります。特別な出来事、というとどこか自分の会社とは無関係と考えがちですが、事故はどの事業場でも起こりうることです。安全衛生関係や設備関係など、定期的にチェックしておくことが重要です。特に、長時間の時間外労働については具体的な時間数が基準として示されていますから、労務管理上、時間外労働が増加傾向にある場合には特に留意しておく必要があります。


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労災の精神障害認定基準について、沖縄県那覇市の社会保険労務士、仲宗根隼人が解説しました。労災保険について、アクティア総合事務所にお気軽にご相談ください。

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